2014年10月22日水曜日

「私は貝になりたい」(1959,橋本忍)


あの敗戦に関連した映画というと、この橋本忍監督の『私は貝になりたい』(1959年)も忘れがたい映画です。この映画の原作は同一タイトルのTVドラマ(1958年、演出:岡本愛彦)も私は当時みているのですが、TVドラマのほうは、あまり記憶にありません。

映画もTVドラマもフランキー・堺が主演しているのですが、この頃のフランキー・堺は一番、油がのっていた時期だったのでしょうかね。彼の代表作の『幕末太陽傳』(川島雄三監督)の製作年を調べたら1957年ですから、たぶん、そう言えるでしょう。

私がこの映画を観たのも、もう何十年も前のことですが、この映画のラストシーンも、私は今だに覚えています。

主人公(フランキー・堺)が処刑された後の場面ですが、カメラは誰も居ない浜辺を近距離で空撮していきます。走るすぎる、その浜辺を背景にして、彼の遺書が淡々とした調子でのナレーションが入ります。

ここで、あの有名なセリフが語られるのです。

もう、人間に生まれるのは嫌だ。牛や馬に生まれるのも嫌だ。人間にコキ使われるからだ。・・・そうだ、今度、生まれてくるとしたら、私は貝として生まれたい。・・・

そういう趣旨のナレーションだったと思います。

私は映画は、そんなに数多くみているわけではありませんが、映画でのナレーションは何が一番記憶に残っているかというと、この『私は貝になりたい』です。

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